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火星の人 The Martian by アンディ・ウィアー(訳:小野田和子)

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  • なし 火星の人 The Martian by アンディ・ウィアー(訳:小野田和子) (Hero, 2015/8/25 17:31)

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なし 火星の人 The Martian by アンディ・ウィアー(訳:小野田和子)

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2015/8/25 17:31 | 最終変更
Hero  常連   投稿数: 397
 有人火星探査(アレス計画)が開始されて既に3度目となった。ところが,今回は猛烈な砂嵐が吹き荒れ,着陸後6日目にして中止を余儀なくされた。火星を離れようとMAV(火星上昇機)へ向かっていたとき,折れたアンテナがクルーの一人であるマーク・ワトニーを直撃。彼からの生体反応が消えたため,船長のルイスは彼なしでの火星離脱という苦渋の判断を下す。
 ところが,マーク・ワトニーは生きていた。アンテナがバイオモニター部分を直撃したため,生体反応を送信できなかったのだ。おかげで,死んだと思われて,置いていかれてしまった。火星でただ一人。しかも,外部との通信手段もない。さて,どうする?
 うまい具合に計画の当初だったため,食糧も十分あるし,機器もまだまだ保つはずだ。ただ,次のアレス計画で人類が火星にやって来るのは4年後。それまで生きているためには,今ある食糧では全く不足してしまう。だったら,食糧を作っていこう。彼はジャガイモを作り始める。そして,地球との 通信手段も確保できるのではないかと思いつく。それは,1997年に火星へ送り込まれたパスファインダーの存在だ。故障して音信不通となってしまっているが,もしかしたら復活させられるかもしれない。
 その頃,地球では火星表面の写真から,マーク・ワトニーが生きていて,活動しているという事実を掴んでいた。しかしながら,彼にそのことを知らせるすべもない。が,どうやらマークはパスファインダーに向かうらしい。もし,通信ができるようになれば,彼を全面的に応援していけるのではないか?期待が高まる。

 いやぁ,素晴らしいの一言に尽きる。一人火星に残されたマークがいかに一人で生きていくのかのディテイルが刻名に,しかも,実に具体的に綴られていく。大変,映像的であるとも言えるだろう。まるでドキュメンタリーだ。そして,途中からは,地球の人々が彼の生存を確認し,NASAを中心に 彼を何とか生きて帰還させようと,一緒に知恵を絞っていく。一人の人間のために,大勢の人間が力を合わせる。それは,宇宙旅行の未来がかかっているからでもあろうのだろう。火星で生きているマークは未来の夢でもあるのだ。そしてそれは,あの「アポロ13」への見事なオマージュとなっている。

 それにしても,本作からはアメリカがぷんぷん臭ってくる。本作はこれまで数限りなく作られてきたアメリカテレビドラマやアメリカ映画(特に宇宙もの)の延長線上にあるのは間違いないし,おそらく作者が最も影響を受けてきたのがそういったものだったのだろう。マークは火星上で暇なときはずっと70年代のテレビドラマを観て過ごす。それは作者こそが,そういう日常を送った経験があるからに他ならないからだと思う。ただ,どうして「じゃじゃ馬億万長者」なんて知ってるのだろう?私の世代がギリギリだろうに…と思うのは,アメリカ事情を知らないからなのかもしれない。日本とは違って,おそらくその頃のドラマが今でも普通に観られるからなでしょうね,きっと。羨ましい限り。

 映画化も決定。リドリー・スコット監督,マット・デイモン主演。かなり期待しています。
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