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もうひとりのタイピスト The Other Typist by スーザン・リンデル(訳:吉澤康子)

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  • なし もうひとりのタイピスト The Other Typist by スーザン・リンデル(訳:吉澤康子) (Hero, 2015/12/22 17:32)

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なし もうひとりのタイピスト The Other Typist by スーザン・リンデル(訳:吉澤康子)

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2015/12/22 17:32
Hero  常連   投稿数: 397
 1924 年のニューヨーク。ローズは供述書を作成するタイピストとして警察署に勤務していた。彼女は孤児であったが,実に生真面目だったのが功を奏したのだろう,タイピストの専門学校を卒業し,現在の職にありつくことができた。地味だけれども,堅実な暮らしをしている。
 しかし,それを一変させる出来事が起きる。
 ある日,新人のタイピストがローズの同僚としてやって来たのだ。オダリーという名前の彼女はとても輝いてみえた。美しい黒髪を断髪(ボブ)にした彼女は流行の最先端を行っているようだったし,驚くほど高級なホテルに住んでいるのだった。そしていつしか,ローズはオダリーと姉妹のように仲良くなり,一緒にホテルで暮らすことになったのだった。
 ところが,彼女には何やら不可思議な一面もあった。もぐりの酒場では,どうやら中心的役割をしているよだったし,何より高級なホテルに住んでいることすら怪しい。彼女は父親が金を出してくれていると言ってはいるが,彼女の婚約者(?)であるギブはそんなことはないと話す。彼から聞いた彼女の今までの人生は驚くべき波乱万丈なものだったが,オダリーに言わせれば,それはボブの作り話だと一蹴されてしまう。
 そして,とあるパーティでテディという青年に出会ったことが,ローズとオダリーの運命を大きく変えていくのだった。

 全てがローズの目線で語られていく本作は,私にはマーガレット・ミラーの「狂った獣」などを思い出させるものでもありました。それでも,この手の話は今ではさほど人を驚かせるほどでもないようにも思うし,現に中盤はかなり退屈したりもしたのです。が,本作の素晴らしさはその落とし所なのではないでしょうか。ローズの視線のみで語られるが故に,結末のかなりの部分は読者に委ねられているとも言えるでしょう。そのラスト部分が非常によくできていると思いました。そして,もう一つ。1920 年代の禁酒時代のニューヨークの魅力が存分に楽しめるのも大変興味深いところです。すぐに映画化が決まったらしいですが,うまくこの小説の味が出せたならば,おそらく傑作になることでしょう。かなり難しい映像化にはなりそうですが。
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