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アルファベット・ハウス Alfabethuset by ユッシ・エーズラ・オールスン(訳:鈴木恵)

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  • なし アルファベット・ハウス Alfabethuset by ユッシ・エーズラ・オールスン(訳:鈴木恵) (Hero, 2016/2/4 15:56)

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なし アルファベット・ハウス Alfabethuset by ユッシ・エーズラ・オールスン(訳:鈴木恵)

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2016/2/4 15:56
Hero  常連   投稿数: 397
 特捜部Qシリーズで有名なユッシ・エーズラ・オールスンのデビュー作。

 第二次世界大戦の最中,ドイツへの写真偵察任務についたイギリス軍パイロットのブライアンとジェイムズはドイツ上空で撃墜されてしまう。かろうじて列車に飛び乗り脱出を計るが,その列車は傷病兵の乗った病院列車だった。そこで,二人はドイツ将校の精神病患者になりすます。そして,とある病院の精神病患者病棟に隔離されてしまう。ドイツとしても将校が精神病を病んでいる状態は秘密にして起きたようだ。そこでの暮らしは陰惨を極めるが,そこでわかったのは,自分たち以外にも精神病を偽って入院しているドイツ将校がいるということだった。何故彼らは精神病を偽るのか?単に前線から逃げたいだけなのか?そこには驚くべき秘密が隠されていたのだった。

 果たして,実際に精神病をここまで偽ることができるのか?ということは置いておいて,デビュー作ながら,このすさまじい物語を書き上げるというのには恐れいらざるを得ない。
 物語は二部構成に成っており,第一部は第二次世界大戦中,そして,第二部はそれから30年近くが経過した,まさにミュンヘンオリンピックで沸き立つドイツが舞台である。撃墜された二人のパイロットの一人ブライアンは精神病棟からかろうじて逃げ帰り,今では裕福な医者と成っている。しかし,今でも気がかりなのはドイツに一人残してきたジェイムズの消息である。以前から調査はしてはいたが,ドイツには足を踏み入れたことがない。ようやく,30年近くが経ち,ミュンヘンオリンピックにかこつけてやってきたドイツで,ブライアンは恐ろしい目に遭うことになる。
 作者があとがきでも触れているように,本作は人間関係の亀裂に関する物語である。決して戦争小説ではなく,戦争はそれを描く背景でしかない。第二部のラスト,生きていたジェイムズと,イギリスで戦後のほほんと暮らしてきたブライアンとの間に何が起きたのか?それこそが作者の描きたかったことに他ならないのだ。
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