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われらの独立を記念し Fourth of July Creek by スミス・ヘンダースン(訳:鈴木恵)

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  • なし われらの独立を記念し Fourth of July Creek by スミス・ヘンダースン(訳:鈴木恵) (Hero, 2017/8/9 0:44)

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なし われらの独立を記念し Fourth of July Creek by スミス・ヘンダースン(訳:鈴木恵)

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2017/8/9 0:44
Hero  常連   投稿数: 397
 ピートはモンタナ州社会福祉局のソーシャルワーカーである。妻に男ができ,今は家を飛び出して一人で暮らしている。おかげで娘のレイチェルともほとんど会えていない状態だ。若い頃から酒に溺れる質でもあり,今でもたまに泥酔し,前後不覚になったりする。面白くないことがあるんだから致し方ないだろう。仕事も大変だし。
 ある日,ピートは見知らぬ一人の少年が学校に侵入したという電話を受ける。その少年はボロを着ていて,しかも栄養が十分だとはとても思われない体格だった。ベンジャミンというその少年は何かに怯えている風だったが,ともあれ住んでいる場所まで送り届けることにした。そこは,人里離れた山中で,どうやら父親と暮らしているらしい。しかし,その父親はピートを全く受け付けようとしないし,持参した品物も受け取ろうとしなかった。
 が,なぜだかピートはこの家族に興味を持ち,たびたびそこを訪れるようになった。そして,遂にはその父親とも打ち解けるようになるのだった。どうやら父親は終末思想の持ち主であり,文明とは隔絶して,山中を移動しながら暮らしているらしい。ピートは彼らと交流していくうちに,何故彼らがそうなったのかを少しずつ理解していくのだった。

 一つの大きな物語はベンジャミンとその父親であるパールの物語である。パールは元々はごく普通に暮らしていたのだが,とあることをきっかけにして,文明世界とは全く隔絶することになる。それにはパールの妻が大きく関わってくるのだが,それは物語の最後までわからない。ただ,本作の一つの大きな魅力がベンジャミンとその父親が暮らす大自然での生活であることは間違いない。
 そして,もう一つの物語はピートとその家族の物語である。娘のレイチェルはテキサスに引っ越した後,突然姿を消す。それを心配して探し歩くピート。酒に溺れ,たまに常軌を逸する行動を取ったりする彼の姿は実に人間的で悲しい。

 いずれにせよ,アメリカの大統領がレーガンに代わった頃のアメリカを舞台に,デビュー作でこんなにすごいフィクションを書き上げた作者には驚かざるを得ない。
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